ちじょうのあい [reading / listening room]
ちじょうのあい
(c)MO 2020
はれたごごにきがついたらあぱーとのなかにわにおちていた おかあさんがそらからおりてきてはせわしなくそのくちばしでなかにわのすみのほうにわたしをうながしている わたしはまだとべずにいるしそれにめもじゅうぶんにあけられないのでよのなかのことがうすくらくてよくみえない こえはちいさくほんのちょっぴりだせるみたい このなかにわには3ひきののらねこがはいかいしているのをおかあさんはしっているからちょっとあせってる ねこはわたしをたべることはしないけどなさけようしゃなくはねをむしってからだをばらばらにするかもしれない とつぜんおかあさんがさけびこえとともにそらたかくとんでいった とどうじにおおきなにんげん(たぶん)のてがわたしをつかまえようとしてそっとちかよってくるのをかんじる いそいでなかにわのかべつたいにいどうしようとしているとそのきゃしゃでながいゆびをもったおおきなてでわたしはやわらかくつつまれる なにかこわれものにでもさわるようにそのてはやさしくあったかい それはわたしにいじわるをしたりくしやきにしてむしゃむしゃたべたりするもののてじゃないとかんじた でもわたしはほんのうてきにそのてからのがれかべとなかにわにあるたてもののすきまのあなにもぐりこむ じぶんでもそのすばやさにおどろくけどここはくらくてせまくほこりだらけで ちょっとしっけもあるしわたしのしんぞうのおとがきこえるほどしずかだ しばらくしてそのてはわたしがいるちいさなあなにはいってきてとじたりひらいたりしながらさぐっている わたしはいちばんおくのほうでじっとしてそのてがあきらめてくれるのをまつ おかあさんのこえがとおくできこえるのでちいさくないてみるけどおかあさんにとどいているのかわからない そのてのひとはとうとうさがすのをあきらめてどこかにいったようだった くらやみでひとりじっとしていてもこころをしめつけるようなふあんとかきょうふしんはなかった おそらくわたしはおぷてぃみすととしてこのよにせいをうけたのかもしれない どのくらいじかんがたったのかわからないけど(おそらくすうじかん)ぼんやりあかるいあなのいりぐちからみゃーというなくこえがきこえてきた なかにわをはいかいしている3ひきのなかでいちばんいぢわるでふとったくろねこがあなのなかにいるわたしのけはいをかんじたらしい わたしはじぶんのけはいをできるだけむにしようとくらやみのなかでめとはねをつよくとじていきをころす すきまのあながちいさいからおなかのおおきいねこはなかにはいってこれない とおもっていると そとでひとのこえがきこえてきた *かっこないはじどうほんやくのにんげんごです (こらこらそこをはなれてくださいはやく) こえからはんだんするとおとこのひとのようだ それからあなにそのてがはいってきてわたしをつかまえようとてをとじたりひらいたりしている わたしはほこりにまみれながらわるいことにならないようにいのるだけ そのてはまえよりもずっとしんちょうにあなのなかをさぐっている わたしがいることをちきゅうがかたちになるまえからかくしんしてるかのようにとうとうにんげんのてはあなのおくにいるわたしをとらえてやさしくつつむ そのままそっとあなからだされる あかるいたいようのひかり きぼうのひかりだといいけどとおもう (うわーほこりだらけです) わたしはあなのなかでのきょうふときんちょうでちょっとつかれている そのひとはわたしをむねにだいてわたしのからだについているたくさんのほこりをていねいにとりながらなかにわにあるいえにはいる そのいえはじょうしきてきにかんがえればいえとよべるようないえではない ゆかはこんくりーとだしぜんたいがうすよごれてるけどなぜかふけつかんはちっともない おおきいすぺーすにたくさんのへんなしゃしんやかいがやこどものおもちゃがあるしへやのりびんぐのおくにはちかにおりるかいだんもみえる (すずめのあかちゃんがいました) そのひとはりびんぐにたっているこばるとぶるーのひとみをしたまぬかんにはなしかけている (あぱーとのやねにあったすからおちてきたのかもしれないですきのうからつよいかぜふいていましたなぜなら) まぬかんはほほえんでいるようにみえるけどこのひょうじょうはいつもかもしれない そしてそのひとはむねにだいていたわたしをりびんぐのこんくりーとのゆかにこわれものでもおくようにそっとおいた するとあっというまにわたしはゆかをにげまわりちかにおりるかいだんの4つめのかげにかくれた このいっしゅんのすばやさはやっぱりうまれもったほんかもしれない おかあさんにはまだおそわってはいないことだし そのひとはわたしをみうしないわたしのめがさめるようなはやわざにおどろきあぜんとしているはずです うすくらいこのかいだんのかげはなかにわのあなよりはあんぜんみたい (こまるちかにおりてしまうとさがせないひろすぎて) なぜかってそのひとのちかはやく200へいべいいじょうもあるしかくれるところがのるまんでぃーのすなはまにおちているかいがらほどにあるのだから (つづく)...かもしれない。
(c)MO 2020
はれたごごにきがついたらあぱーとのなかにわにおちていた おかあさんがそらからおりてきてはせわしなくそのくちばしでなかにわのすみのほうにわたしをうながしている わたしはまだとべずにいるしそれにめもじゅうぶんにあけられないのでよのなかのことがうすくらくてよくみえない こえはちいさくほんのちょっぴりだせるみたい このなかにわには3ひきののらねこがはいかいしているのをおかあさんはしっているからちょっとあせってる ねこはわたしをたべることはしないけどなさけようしゃなくはねをむしってからだをばらばらにするかもしれない とつぜんおかあさんがさけびこえとともにそらたかくとんでいった とどうじにおおきなにんげん(たぶん)のてがわたしをつかまえようとしてそっとちかよってくるのをかんじる いそいでなかにわのかべつたいにいどうしようとしているとそのきゃしゃでながいゆびをもったおおきなてでわたしはやわらかくつつまれる なにかこわれものにでもさわるようにそのてはやさしくあったかい それはわたしにいじわるをしたりくしやきにしてむしゃむしゃたべたりするもののてじゃないとかんじた でもわたしはほんのうてきにそのてからのがれかべとなかにわにあるたてもののすきまのあなにもぐりこむ じぶんでもそのすばやさにおどろくけどここはくらくてせまくほこりだらけで ちょっとしっけもあるしわたしのしんぞうのおとがきこえるほどしずかだ しばらくしてそのてはわたしがいるちいさなあなにはいってきてとじたりひらいたりしながらさぐっている わたしはいちばんおくのほうでじっとしてそのてがあきらめてくれるのをまつ おかあさんのこえがとおくできこえるのでちいさくないてみるけどおかあさんにとどいているのかわからない そのてのひとはとうとうさがすのをあきらめてどこかにいったようだった くらやみでひとりじっとしていてもこころをしめつけるようなふあんとかきょうふしんはなかった おそらくわたしはおぷてぃみすととしてこのよにせいをうけたのかもしれない どのくらいじかんがたったのかわからないけど(おそらくすうじかん)ぼんやりあかるいあなのいりぐちからみゃーというなくこえがきこえてきた なかにわをはいかいしている3ひきのなかでいちばんいぢわるでふとったくろねこがあなのなかにいるわたしのけはいをかんじたらしい わたしはじぶんのけはいをできるだけむにしようとくらやみのなかでめとはねをつよくとじていきをころす すきまのあながちいさいからおなかのおおきいねこはなかにはいってこれない とおもっていると そとでひとのこえがきこえてきた *かっこないはじどうほんやくのにんげんごです (こらこらそこをはなれてくださいはやく) こえからはんだんするとおとこのひとのようだ それからあなにそのてがはいってきてわたしをつかまえようとてをとじたりひらいたりしている わたしはほこりにまみれながらわるいことにならないようにいのるだけ そのてはまえよりもずっとしんちょうにあなのなかをさぐっている わたしがいることをちきゅうがかたちになるまえからかくしんしてるかのようにとうとうにんげんのてはあなのおくにいるわたしをとらえてやさしくつつむ そのままそっとあなからだされる あかるいたいようのひかり きぼうのひかりだといいけどとおもう (うわーほこりだらけです) わたしはあなのなかでのきょうふときんちょうでちょっとつかれている そのひとはわたしをむねにだいてわたしのからだについているたくさんのほこりをていねいにとりながらなかにわにあるいえにはいる そのいえはじょうしきてきにかんがえればいえとよべるようないえではない ゆかはこんくりーとだしぜんたいがうすよごれてるけどなぜかふけつかんはちっともない おおきいすぺーすにたくさんのへんなしゃしんやかいがやこどものおもちゃがあるしへやのりびんぐのおくにはちかにおりるかいだんもみえる (すずめのあかちゃんがいました) そのひとはりびんぐにたっているこばるとぶるーのひとみをしたまぬかんにはなしかけている (あぱーとのやねにあったすからおちてきたのかもしれないですきのうからつよいかぜふいていましたなぜなら) まぬかんはほほえんでいるようにみえるけどこのひょうじょうはいつもかもしれない そしてそのひとはむねにだいていたわたしをりびんぐのこんくりーとのゆかにこわれものでもおくようにそっとおいた するとあっというまにわたしはゆかをにげまわりちかにおりるかいだんの4つめのかげにかくれた このいっしゅんのすばやさはやっぱりうまれもったほんかもしれない おかあさんにはまだおそわってはいないことだし そのひとはわたしをみうしないわたしのめがさめるようなはやわざにおどろきあぜんとしているはずです うすくらいこのかいだんのかげはなかにわのあなよりはあんぜんみたい (こまるちかにおりてしまうとさがせないひろすぎて) なぜかってそのひとのちかはやく200へいべいいじょうもあるしかくれるところがのるまんでぃーのすなはまにおちているかいがらほどにあるのだから (つづく)...かもしれない。